心理学検定のA領域とは?各科目の内容から勉強方法まで完全解説!

この記事では、心理学検定の『A領域』の科目について詳しくご紹介します。

心理学検定では、どの級を目指すにしても『A領域の〇科目を含む〇科目以上の合格』といった条件が定められているため、A領域科目の対策は必須となります。

 

そもそもA領域にはどんな科目があるのかや、それぞれの科目の特徴とともに、記事の最後には『心理学検定A領域の勉強法』をステップ形式でご紹介しています。

特に初めて心理学検定を受ける人のほとんどは、A領域の攻略が必須になるはずなので、ぜひこの記事を最後まで読んで効率的に勉強を進めていきましょう。

心理学検定とは?

心理学検定とは、『一般社団法人日本心理学諸学会連合』が運営している心理学に関する検定試験です。

漢検や英検の心理学版と考えるとイメージしやすいかもしれませんね。

 

心理学検定は、誰でも受験ができる心理学の検定として、少しずつ知名度が広がってきています。

検定に合格すると、『大学卒業程度の心理学知識』があることの証明にもなるので、就職や転職、社内でのキャリアアップなど様々な面でメリットがあります。

 

心理学検定の全体像に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、「心理学検定ってなに?」という人は、まずは以下の記事を先にご覧ください。

心理学検定はA領域とB領域の合計10科目

心理学検定はA領域5科目とB領域5科目の合計10科目から成り立っています。これら10科目の合格数に応じて、それぞれの『級』が認定されるという仕組みです。

合格条件
特1級 A領域5科目、B領域5科目の合計10科目全てに合格
1級 A領域4科目を含む合計6科目に合格
2級 A領域2科目を含む合計3科目に合格
注意

心理学検定の特1級の取得には、上記条件に加えて『特1級の申請』が必要となります。(申請料3,000円)

たとえ全ての科目に合格しても申請をしないと特1級を取得できないため、全科目に合格したら忘れずに申請を行いましょう。

A領域は基礎、B領域は応用

A領域の内容は、心理学系のどの大学でも用意されている基礎的な心理学の科目です。

一方で、B領域の内容は基本的に心理学の中でも専門性が高く、心理学系の大学でも場合によっては用意されていない専門科目となっています。

ワンポイント

B領域にある『統計・測定・評価』は、心理学系のどの大学でも必修となっています。

ただし、心理学と直接的な関係があるわけではないので、B領域に含まれているものと思われます。

各級の合格条件に「A領域〇科目を含む〜」があるのは、A領域が基礎的な科目だからでしょう。

 

この記事は主に『心理学検定のA領域』に関する解説となっているので、B領域の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。

心理学検定のA領域の科目

心理学検定のA領域に含まれるのは、以下の5科目です。

心理学検定 A領域の科目
  • 原理・研究法・歴史
  • 学習・認知・知覚
  • 発達・教育
  • 社会・感情・性格
  • 臨床・障害

原理・研究法・歴史

原理・研究法・歴史の領域は、心理学という学問の核に当たる部分を学びます。派手さはないけれども重要な科目です。

(引用:心理学検定 公式問題集2019年版)

『原理・研究法・歴史』は、心理学の核となる部分についての科目です。

そもそも心理学とは何かといった『原理』、心理学の研究をどのように行うのかといった『研究法』、どのように心理学の流派などが成り立ってきたのかという『歴史』の3要素が、この科目の骨子となっています。

 

この科目の内容を押さえておかないと、そもそも『心理学』を本当の意味で学ぶことはできない非常に重要な科目です。

根本的な部分ゆえにちょっと複雑でつまらない部分もありますが、心理学を学ぶ上での前提の科目と言えるでしょう。

学習・認知・知覚

この科目で学ぶことは、人間が外部刺激を知覚し、それを既有の知識で理解したり、記憶したりしながら、新しいことを学習していく過程における頭の働きや行動の変容についてです。

(引用:心理学検定 公式問題集2019年版)

『学習・認知・知覚』は、私たち人間が対象をどう知覚したり、認知したりするかといった仕組みや、物事の学習過程についての科目です。

わかりやすいところで言えば、記憶の仕組みや錯視などが、この科目の分野となります。

 

心理学検定の勉強をするにあたっての効率的な勉強法(記憶法)なども学べるので、この『学習・認知・知覚』の科目から勉強を始めると、効率的に学習が進むかもしれませんね。

発達・教育

この科目は発達心理学と教育心理学から構成されています。

(引用:心理学検定 公式問題集2019年版)

『発達・教育』は文字通り、人間の発達過程や教育方法に関わる分野の科目です。

 

現代では、発達は子供だけを対象とするのではなく、生まれてから死ぬまでの全てを含めて発達だという立場が主流になっています。

そのため、乳幼児や子供の発達に関してはもちろんのこと、青年期や中年期、老年期も含めた全体的な発達に関する知識が問われます。

 

一方で『教育』の分野では、子供の発達問題に始まり、家庭教育や学校教育などに関する知識が求められます。

よく言われる「才能は『遺伝』か『環境』か」という論争も、この『発達・教育』科目で語られる議論です。

社会・感情・性格

これらの学問領域は、それぞれ独立した視点や関心を持ちながら、相互に深く関連する領域として科目群を構成していると言えるでしょう。

(引用:心理学検定 公式問題集2019年版)

『社会・感情・性格』は、個人と社会がそれぞれどのように作用し合っているのかを追求する分野の科目です。

 

『性格心理学』が、その人個人の性格や特性に焦点を当てた学問だとすれば、『社会心理学』は、個人が集まることによる対人関係や社会的影響などに関する内容を主に扱う学問と言えるでしょう。

また、個人がもつ『感情』が個人・社会(対人関係)にどのような影響を与えるかなどを考えるのが『感情心理学』です。

 

上記の引用にもあるように、個人と社会はそれぞれ密接に絡み合っているため、どちらかを深く学ぼうとすれば、必然的に個人と社会の両方からそれぞれ物事を考える視点を持つ必要があります。

臨床・障害

臨床・障害の領域では、心理臨床の理論、心理面接の技法、精神疾患(障害)法海などを深め、クライエント支援のための基礎力形成を目指します。

(引用:心理学検定 公式問題集2019年版)

『臨床・障害』の科目では、心理的な悩みを持っている人に援助するにあたって必要な知識や技法についてを学びます。

語弊を恐れずに言えば、カウンセリングを行うにあたって必要なスキルを身につけるための科目と言えるでしょう。

 

よって、うつ病、ADHDをはじめ、数多く存在する心理的な病気の特徴や関わり方などを学ぶことが求められます。

A領域の中では、かなり専門的な内容も多く、特に初学者の人にとっては時間がかかる科目なので、受験日までにしっかりと準備をしたいところです。

A領域の科目と級の関係は?

心理学検定では各級に合格するためには、A領域の科目のいくつかに合格していることが条件となっています。

A領域の必要合格科目数 B領域含め総合格科目数
特1級 A領域5科目全て 合計10科目全て
1級 A領域4科目 6科目
2級 A領域2科目 3科目

よって、合計6科目に合格した場合でも、A領域3科目/B領域3科目といった内訳だと、「A領域4科目含む」という条件を満たしていないため1級を取ることはできません。

 

全体的にA領域の方が基礎的な内容で覚える内容も比較的少なくて済むため、こだわりがなければまず先にA領域の科目全てに合格して、そのあとにB領域に挑むのがおすすめです。

A領域の科目別勉強法

ここからは、僕が実際にやっていたA領域科目の勉強法についてご紹介します。あくまで僕にとってのやり方なので、参考程度に読んでもらえればと思います。

もしかしたら、一般的な心理学検定の受験者とは真逆の順番で勉強をしているかもしれませんが、学習心理学などの観点からすると以下のステップが一番効率的に知識を蓄えることができます。

ステップ1 心理学検定 公式問題集に挑戦

一般的には、『心理学検定 公式キーワード』で知識を蓄えるところから勉強を始める人が大半だと思いますが、僕としては最初に『心理学検定 公式問題集』に挑戦するのがおすすめです。

 

僕の場合は大学で心理学を学んでいたこともあり、ある程度の知識を持っていましたが、初学者にとってもまずは『問題集』から始めるのが効率的。

もちろん最初は、ほとんどの問題が意味不明だと思います。でもそれでOKなので、とりあえず自分が受験する予定の科目に関しては一通り挑戦してみましょう。

 

最初に問題集から始める主な理由は『問題の出題形式を知ること』と『自分の現状を把握すること』です。

やみくもに知識を詰め込むのではなく、目的(合格)のために何が足りないのか/どれくらいの勉強が必要なのかを見極めることが合格への近道だと思いませんか?

 

ちなみにこれは余談ですが、勉強法に関する最高峰の書籍『脳が認めた勉強法』の中で、「全くわからなくてもいいから、最初にテストを受けてから勉強を始めると効率が上がる」という研究結果が示されています。

最初は実感がなくてつまらないかもしれませんが、騙されたと思ってまずは問題集から始めてみてください。

ステップ2 心理学検定 一問一答集A領域を完璧にする

問題集で自分が受験する科目を一通り解いたあとは、『心理学検定 一問一答集A領域』で基本的な用語についての知識を身につけていきましょう。

最終的には、一問一答集に掲載されている問題は完璧に答えられるようになるまで、繰り返し繰り返し勉強をします。

 

これは僕の経験則ですが、一問一答集を一通りこなすと、公式問題集の問題もある程度正答できるようになりました。

一方で、一問一答の内容を覚えただけでは答えられない問題があることにも気づきます。

 

ちなみに、一問一答のように一つ一つの暗記を積み上げて行く場合には、以下の記事で紹介しているような暗記方法を用いると記憶に残りやすくなるので、あわせて読んでみてください

 

ステップ3 心理学検定 基本キーワードで知識を詰める

一問一答だけでは答えられない問題としては、例えば知識を元に類推をして答えを出す問題や、いくつもの要素が絡んだ複合問題などが挙げられます。

 

こういったより細かい知識を詰めるために使うのが『心理学検定 基本キーワード』です。なので、僕の場合はこの本を『辞書』のように使っていました。

書いてある内容全てを覚えるのではなく、知らない問題に出くわした時に調べるためのツールという位置付けです。

 

『心理学検定 基本キーワード』は心理学の知識がとても詳しく記載されているのですが、詳しすぎて一から内容を全部覚えようとするとおそらく途中で飽きます。

心理学を一通り学んだ僕ですら、基本キーワードを読んでいると眠くなってくるので、初学者にとっては余計に途中で飽きることでしょう。

 

上記の手順で勉強を進めていると、おそらく『一問一答集』と『公式問題集』に関してはほぼ100%正答できるようなるはず。

そのあとに受験日までの最後の詰めとして、『基本キーワード』でより細かい内容を詰めていきましょう。

 

2019年10月1日 追記

心理学検定の結果が返ってきたので、今回の僕の成績を載せておきます。

上記の勉強法で進めていけば、少なくともそれなりの結果は出せるのではないかと思います。(少し光が入ってしまっている点には目をつぶってください。笑)

2018年度 心理学検定 結果
(執筆者本人が撮影)

心理学検定のA科目 まとめ

今回は、心理学検定の特にA領域について、内容や勉強法をご紹介しました。

 

B領域は一癖も二癖もある科目が並んでいるので、心理学検定を初めて受験する際はまず『A領域』から攻略を始めるのがおすすめです。

心理学検定2級ならA領域の科目だけで、1級でもA科目の領域+B領域1科目で合格できるので、まずはA領域を確実に合格できるように勉強していきましょう。