【体験談】心理学検定の『暗記』を加速させる記憶術3つのポイント

「心理学検定の勉強を始めたけど、覚えることが多くて大変だ…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

この記事では、それこそ心理学検定を勉強する中で学べる『記憶術』を中心に、どうやったら暗記を効率的に行えるかといった内容をご紹介しています。

 

とはいえ、この記事で紹介している暗記法は、心理学検定以外の勉強についても十分に活用することができるので、日々スキルアップに向けて勉強をしている全ての人にとって参考になる内容です。

 

人によっては『邪道』と思われるような内容もありますが、全ては『本番の試験に合格するため』の方法を紹介しています。

現在、資格試験などの勉強をしていて「暗記が苦手」という方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

 

復習は必ず『翌日』に行うこと

心理学検定の受験勉強をしている人の多くは『用語の暗記』に多くの時間を使っていることでしょう。

 

もちろん統計の分野をはじめ、単語を覚えただけでは不十分なものもあります。

しかし、どんな単元であっても、まずは基本的な用語の暗記をすることが最低限のスタートラインです。

 

基本的な暗記問題の例

 

  • 1946年に発表された論文において、4つの尺度水準を提案した人物は誰か。→スティーブンズ(Stevens,S,S.)
  • かつては気分障害の一種とされた、抑うつ状態と躁状態の間を行き来し、その間に正常な期間もある障害は何か→双極性障害
  • 「ストレスとは、外部からの要請に対する生体の適応反応である」と定義したのは誰か→セリエ(Selye,H.)

 

そこで大事になってくるのが、どうやって効率的に勉強した内容を記憶に残すかですが…。結論から言うと、勉強した内容の復習を『翌日』に行いましょう。

 

勉強した内容は次第に記憶から薄れてしまうので、完全に忘れる前に『復習』をすることで記憶への定着率を高めることが大切なのです。

心理学でおなじみ『エビングハウスの忘却曲線』

心理学を学んでいる人なら『エビングハウスの忘却曲線』という名前に聞き覚えがあるのではないでしょうか?

ドイツの心理学者”エビングハウス”が行った実験を基に、人間の『記憶』への定着率をグラフ(以下図)で表したものとして有名ですよね。

エビングハウスの忘却曲線
出典:https://ryugaku-kuchikomi.com/blog/ebbinghaus-the-forgetting-curve/

 

このグラフを見れば分かる通り、せっかく記憶した内容も1時間後には58%しか覚えておらず、1日後には33%(つまり、勉強した内容の1/3)しか覚えていないのです。

 

補足

 

この忘却曲線に関するデータは、意味を持たない適当な母音・子音の羅列を覚える際にとったものであり、意味を持つ言葉を記憶する場合は覚え方次第で定着率は変わります。

そのため、厳密には暗記全般に対して無条件に『忘却曲線』を持ち出すのは拡大解釈なんです。

 

ただし、今回は厳密な数字の話をしたいわけではなく、『復習をした方が記憶の定着が良くなる』ということを言いたいだけなので、あえてそのまま掲載しました。

 

上記の忘却曲線に忠実に従うのであれば、勉強をした20分後、1時間後など、より細かい期間で復習をするのがベストです。

 

ただし、勉強した20分後にその内容の復習などをしていると、いつまでたっても勉強が前に進まないので、個人的には『翌日に1回は復習する』くらいの頻度がベストかなと思っています。

(もちろん翌日だけでなく、3日後・7日後などにも定期的に復習をした方が、記憶への定着が捗りますよ。)

 

せっかく心理学を勉強しているのなら、その内容を自身の勉強の効率化にも活かしたいですよね。

 

余談 1日後と2日後では覚えている量が全く違う

僕も心理学検定に向けて、ぼちぼち勉強をしているのですが、この復習のタイミングによって「覚えている内容にここまで差があるのか!」と愕然とした出来事があったので、ちょっと余談になりますがシェアします。

 

前述した忘却曲線を見ると、1日後には勉強した内容の33%しか覚えていない。2日後にはたったの28%しか覚えていないというデータになっています。

つまり、1日後と2日後では覚えている内容は5%しか違わないということになっているわけです。

 

しかし、僕の体験談からいうと、1日後に復習をした場合は「ああ、なんとなく覚えている内容も多いな」という印象だったのに対して、2日後(翌日は復習しなかった場合)に復習をした際は、勉強した内容のほとんどが記憶から抜け落ちていたのです。

 

記憶 1日後 2日後
出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%E8%B3%AA%E5%95%8F-%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA-%E6%80%9D%E3%81%86-%E6%80%9D%E8%80%83-2004314/#

 

上記のような体験があったので、個人的には復習は『必ず翌日』にやった方が絶対に記憶への定着が良くなる。復習を翌日にやるか、2日後にやるかで、勉強の効率は大きく変わると感じています。

 

あくまで主観ではありますが、2日後に1時間かけて復習するより、翌日に5分の復習をした方が圧倒的に暗記は効率的になります。

ぜひ、勉強した『翌日』に復習をする癖をつけてみてください。

落ち込むな!覚えてないのは当たり前!

ここまで、心理学検定の勉強は『翌日の復習が大事』という話をしてきました。

ところで、中にはしっかり勉強をしたはずなのに、復習のタイミングで「勉強した内容がほとんど記憶に残っていない…」と気付きショックを受ける人も多いはず。

 

そのようは人たちは大抵の場合、「もっと記憶に残りやすい勉強をしなければ」と考えて、以下のような記憶術を試そうとします。

 

よくある記憶術

 

  • 語呂合わせ
  • イメージとして覚える
  • 関連情報を整理して記憶する

 

もちろん、これらの記憶術を使うのはとてもいいことなのですが、残念ながら最も簡単な暗記法はもっと別のところにあります。

それは、『何回も繰り返し覚える』という方法です。

 

そもそも人間の記憶の基本的なメカニズムとして、よほど自分と関連する内容でもない限り『一発で完璧に記憶する』というのは不可能

記憶に定着させたいのであれば、とにかく何回も何回も何回も何回も繰り返し記憶をするしかありません。

記憶はもともと『忘れる』ようにできている

前述した忘却曲線の数字を使うのであれば、「翌日に復習をした時に、勉強した内容の1/3でも覚えていれば上出来」ということになります。

 

特に最初の頃は、復習をすればするほど「想像以上に勉強した内容を忘れている…」ということに気付いてビックリするはずです。

でも、記憶のメカニズム的には勉強した内容を忘れてしまうのが当たり前なので、落ち込む必要はありません。

 

むしろ、「どうせ繰り返し復習するし、いずれは全て完璧に記憶できるようになるのだから、今覚えていなくても別にいいや」くらいの軽い気持ちで復習をした方が、気持ちも楽になりますよ。

 

補足

 

このような『記憶』に関するメカニズムは、心理学検定の『学習・認知・知覚』の単元で詳しく勉強することができます。

心理学検定の受験を考えている人は、最初にこの『学習・認知・知覚』を勉強して、効率的な勉強方法を学んでおくと、その後の勉強がかなり楽になるかもしれませんね。

理解の難しい用語も「とりあえず暗記」でOK!

心理学検定の勉強での『暗記』に関して、もう一つ多くの人が抱える悩みについても触れておきましょう。

ずばり『単語自体は覚えたけど、その単語の理解度が低い』という問題です。

 

これだけだとイメージができないと思うので、わかりやすい例を一つ挙げますね。

 

  • ブローカ野を損傷した患者に認められる失語症は何か→表出性失語症(ブローカ失語症)
  • ウェルニッケ野を損傷した患者に認められる失語症は何か→受容性失語症(ウェルニッケ失語症)

 

上記の問題は、『心理学検定 一問一答集B領域編』に載っているものです。

 

単純に用語の暗記をするだけならば、『ブローカ野→表出性』『ウェルニッケ野→受容性』とさえ覚えておけばOKです。

しかし、このような覚え方をしても、残念ながら本番の試験で点数を得ることは難しいでしょう。というのも、本番の試験では以下のような形式で問題が出題されるからです。

心理学検定の出題例

ここで一つ『心理学検定 公式問題集 2019年度版』より、上記の失語症に関する問題をご紹介します。

 

心理学検定の過去問題例

 

Q,失語症に関する記述として、最も妥当なものはどれか。

 

  1. 大脳のウェルニッケ野が損傷を受けると、単語を正しく発音することが難しく、ゆっくりたどたどしく話すようになる。これを表出性失語症と呼ぶ
  2. 言語をを聞くことができるが、意味がわからないという類の言語障害は失語症と呼ばれない。
  3. 右利きの人が大脳皮質の右半球全部を失うと失語症を呈す。
  4. 脳の弓状束が損傷を受けると、言語の理解と自発的な会話は障害されないが、言語を聞いてすぐにそれを反復することが困難になる。これは伝導失語と呼ばれる。


(問題の答えと解説は、この見出しの最後に掲載。)

 

このように、実際の本番では『単語の暗記』だけではなく、覚えた内容がどのような役割をもつかのような『理解度』を試す問題がほとんど。

つまり、ただ単語を覚えるだけでは、点数には繋がらないのです。

 

と、このような話をすると、『勉強をする際は暗記だけではなく、ちゃんと理解もしないといけない』という話になりそうですが、この際ぶっちゃけます。

 

『用語の理解は後回しでOK。とりあえず単語の暗記だけ先にしてしまおう。』

 

真面目な人ほど上記のような話を聞くと「ふざけるな。それぞれの言葉の内容まで理解してこその勉強だろう」と怒るかもしれませんね。

でも、勉強の効率化という点で言えば「内容の理解は後回しでいいから、とりあえず用語を覚える」という戦略をとった方が圧倒的に勉強の効率が上がります。

 

前述した問題の解説

 

  1. 表出性失語症は『ブローカ野』を損傷した人に見られる。よって、ウェルニッケ野の損傷によるものではないので不正解。
  2. 言語の意味がわからないという特徴は、ウェルニッケ野の損傷による受容性失語症に当てはまる。失語症の一種なので不正解。
  3. 右利きの人の場合、言語野は脳の左半球に存在する。よって、右半球を失っても言語野に支障はないため不正解。
  4. 正解。弓状束が損傷を受けたことによる失語症を伝導失語という。

よって、正解は4番。

用語の理解は後回しでOK

例えば、生理心理学の『大脳の役割』に関する問題として「大脳の中心溝を境とする、一次体性感覚野を含む領域は何か。」(心理学検定 一問一答集B領域編より)というものがあります。

答えは『頭頂葉』なのですが、なかなか『一次体性感覚野-頭頂葉』と覚えるのは難しいです。ちなみに、大脳のざっくりとした区分には以下のようなものがあります。

 

大脳の大まかな区分

 

  • 頭頂葉(一次体性感覚野)
  • 前頭葉(一次運動野)
  • 側頭葉(一次聴覚野)
  • 後頭葉(一次視覚野)

 

例えば、上記の大脳の区分でいえば、頭頂葉の役割だけを単品で覚えるよりも、関連する用語をまとめて覚えた方がすっと記憶に残ります。

(以下の図は、僕がこの分野の勉強をするにあたって、イメージを描いたものです。)

 

大脳の区分
出典:著者撮影

 

実は、心理学検定の勉強は、一つ一つの単語を理解しようとするのは非効率的。

先にざっと目を通して「大脳は大きく分けて4つの区画に分かれるんだな」のように全体像を把握してから、個々の単語について理解を深めていった方が、ずっと記憶に残りやすいんですね。

 

補足

 

ここでは、心理学検定の勉強を例に挙げていますが、その他の大抵の勉強についても『全体像→細かい内容』と学習を進めた方が、記憶に残りやすくなります。

そのため、勉強をする際は細かい理解は後回しにして、とりあえず単語の暗記に絞って一周回した方が、手っ取り早く全体像を把握できるので、結果的に勉強も効率的に進めることができるのです。

 

心理学検定の勉強を行う際は、最初から完璧に理解しようとせずに、まずはざっくりと全体を把握→その上で細かい内容の理解を詰めていくという手順で進めていきましょう。

心理学検定の効率的な暗記術 まとめ

今回は、心理学検定の勉強をするにあたって欠かせない『暗記』を効率的に行う方法をご紹介しました。最後にもう一度、要点をまとめておきますね。

 

効率的な暗記の方法 まとめ

 

  • 勉強をしたら、必ず翌日に復習を行う。
  • 一回で記憶するのは不可能。暗記のコツは繰り返すこと。
  • 内容の理解は後回しでOK。まずはざっと全体像を把握しよう。

 

上記のポイントを意識しながら日々の勉強を行えば、もう二度と「どれだけ勉強しても全然覚えられない…」と悩む心配はなくなります。

 

特に心理学について一から勉強を始めた人は、最初のうちは知らない用語が多くてかなり大変かと思います。

なので、ぜひ今回の記事で紹介した『暗記のコツ』をうまく活用して、効率的に心理学検定の合格を目指しましょう。