フットインザドアテクニック(段階的要請法)の活用法&対策を解説!

この記事では、営業本などでよく見かける『フットインザドアテクニック』という交渉術についてご紹介します。

フットインザドアテクニックの説明の他に、このテクニックがなぜ有効なのかという本質についても解説しています。

 

意外と知られていない『フットインザドアテクニックへの対処法』も紹介しているので、「お願いを断るのが苦手で…」という方もぜひ読んでみてください。

フットインザドアテクニック(段階的要請法)とは?

フットインザドアテクニックとは、『最初に小さなお願いをしてから、本命のお願いをする』という、営業や交渉の場で使われることの多い心理テクニックです。

小さなお願い→本命のお願いと、段階を踏んで説得をすることから『段階的要請法』とも言われます。

 

『フットインザドア』という言葉は、営業マンが訪問先のドアに足を挟んで、「とりあえず話だけでも!」というところから営業を始めることから名付けられました。

 

フットインザドアテクニックを使うと、いきなり本命のお願いをするよりも相手が承諾してくれる可能性が高くなることがわかっています。

その背景には人間心理に関する仕掛けがありました。

フットインザドアテクニックが有効な理由

フットインザドアテクニックを使うと、以下の理由によって説得できる可能性が高くなるとされています。

  • 一貫性の原理が働くから
  • 心理的な抵抗感が減るから

これらの心理が、なぜ説得のしやすさに関係するのか。

その理由を一つ一つ見ていきましょう。

一貫性の原理が働くから

フットインザドアテクニックが効果的な理由の背景には、人間の『一貫性の原理』というものが関係しています。

一貫性の原理

自分の行動や発言、態度、信念を一貫したいという心理のこと。

フットインザドアの例で言えば、一度小さなお願いを受け入れたことで自分の中で「私は人のお願いを聞いてあげる親切な人間だ」という信念が形成されます。

そのため、新しいお願い(本命のお願い)をされた時にも、「私は親切な人間である」という信念に基づいて、お願いを受け入れる可能性が高くなるのです。

心理的な抵抗感が減るから

フットインザドアテクニックを効果的に使うためには、相手に『一貫性の原理』を働かせることが大切なことは前述しました。

そのためには、本命のお願いをする前に、『なんでもいいから相手にお願いを受け入れてもらう』ことが必要です。

 

では、とりあえず相手にお願いを聞いてもらうためには、

  • 相手にとって負担の重い大変なお願い
  • その場でパッとできる簡単なお願い

のどちらの方が効果的だと思いますか?

 

もちろん、後者の『簡単なお願い』の方が、相手に受け入れてもらえる可能性が高いですよね。

 

 

このように、人が誰しも持っている心理を逆手にとっているからこそ、

  1. まずは簡単なお願いをする(心理的な抵抗を減らす)
  2. そのあとに本命のお願いをする(一貫性の原理を利用)

という2段階で交渉するフットインザドアテクニックは、相手にお願いを受け入れてもらえる可能性が高いのです。

フットインザドアテクニックへの対処法

ここまで紹介したように、フットインザドアテクニックは人間心理をうまく使ったとても強力なテクニックです。

では、逆にこのテクニックを使われた場合には、どのように対処すればいいのでしょうか?

 

自分に不利な交渉を受け入れないためにも、このような心理テクニックを学ぶ際には合わせて『対策』も押さえておきましょう。

対策1 ゼロベースで考える

お願いを引き受けるかどうかを考えるときは『仮に2つ目(本命)のお願いを最初に依頼されたとして、引き受けられるだろうか』とゼロベースで考えてみましょう。

 

フットインザドアテクニックが効果的な理由の一つは、簡単なお願い→本命のお願いという2段階の手順を踏んでいることです。

そこで冷静になって、1つ目のお願いと2つ目のお願いをそれぞれ分けて考える。

 

このようにゼロベース思考で考えることで、フットインザドアテクニックを対策することができます。

対策2 お願いを受けた後のことを考える

相手からなんらかのお願いをされた時には、それを引き受けるかどうかだけではなく、『それを引き受けた後にどうなるか』も合わせて考えることが大切です。

 

例えば、仕事中に「5分だけ時間をいただけますか?」というお願いの後に、「あと30分だけ」というお願いをされた場合のことを考えてみましょう。

もし、そのお願いを引き受けた場合、もしかしたらあなたは今日のタスクを終わらせるために、残業をしなければいけなくなるかもしれません。

 

このように、『お願いを受け入れた後』のことをしっかりと考えることで、短絡的になんでもお願いを受け入れるといったリスクを減らすことができます。

 

フットインザドアテクニックが恐ろしいのは、相手に冷静な判断をさせることなく『YES』を言わせることにあります。

『引き受けた後のこと』を考えることで、冷静に判断ができるようになるため、無条件に相手のお願いを引き受けることが無くなるのです。

その他の有名な説得術

フットインザドアテクニック以外の有名な交渉術として『ドアインザフェイステクニック』や『ローボールテクニック』と言ったものがあります。

ドアインザフェイステクニック

最初に受け入れがたいお願いをして断らせたあとに、断った罪悪感を利用して本命のお願いを受け入れさせるテクニック

ドアインザフェイステクニックについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

 

ローボールテクニック

先に相手に有利な条件を提示して、後から有利な条件だけを撤回するテクニック

ローボールテクニックについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

 

フットインザドアテクニック まとめ

今回は『フットインザドアテクニック』についてご紹介しました。

交渉術として昔からかなり有名なテクニックですが、昔から使われているということは『効果がある』ということの証明でもあります。

 

営業などの仕事をしている人は、改めて『フットインザドアテクニック』を意識して使ってみてください。

また、営業などを断るのが苦手という方は、ぜひ今回紹介した『対処法』を試してみてください!